【書評】「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」
山田ナメロヲです。
本日は、このブログの(現時点では唯一の)コンテンツ「バターコーヒーダイエット」の教科書的な本をご紹介します。
まずこの表紙。スゴいインパクトですね。本屋でビジネス書とか自己啓発書のコーナーに置いてそうな感じ。
「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」のご紹介
筆者のデイヴ・アスプリー氏はシリコンバレーのIT起業家。自らの事を億万長者・キャリアの成功者と自負するものの、20代という若さで体重は130kgを超え、30歳になるころには、血液ドロドロで遠くない将来、脳卒中か心臓発作で死ぬと医師に宣告される。そこから15年と30万ドルを費やし、世界中のあらゆる医学・生化学・栄養学の知見を自らの体で実験、心身のパフォーマンスを向上させる方法を探った。その集大成が本書!というわけです。
内容は、小難しいエッセイという感じで、具体的な実践方法・レシピのボリュームは多くありません。筆者の経験談・失敗談を交えながら、様々な食材について事細「完全無欠」「やや注意」「ハイリスク」に分類して、「痩せる効果」「頭が良くなる効果」「健康効果」について、多数の参考文献とともに紹介しています。
正直、痩せたい!だけの人は、訳者あとがきと巻末のレシピを見ればOKかと。笑
でも読み物として、とても面白いですよ。
どうやって痩せるのか?
ざっくりまとめると、すでに流行っている「ケトン体ダイエット」と「プチ断食(ファスティング)」の組み合わせで痩せる、ということのようです。
ケトン体ダイエットとは
糖質の摂取を減らして中鎖脂肪酸(ココナッツオイル等に豊富に含まれる)を摂取することで、「脂肪が燃えやすい」状態にするダイエット方法です。
この本では、糖質は通常毎日30g以下に抑え、週に1日は〜150gを夕食で摂取することを推奨しています。※当然少ないほどダイエット効果は高い とも書いています。
プチ断食(ファスティング)とは
一般に、断食には減量効果や集中力が増す効果があると言われています。
プチ断食・断続的ファスティングは最低15時間、理想は18時間、食事の間をあけると効果的とされています。しかし、「空腹感」で仕事の能率が落ちては元も子もない、ということで考案されたのが、「朝にバターコーヒーを飲む」という方法です。
バターコーヒーとは
バターコーヒーは「高品質のコーヒー」に「高品質のバター」「MCTオイル(ココナッツオイルから中鎖脂肪酸を抽出したもの)」を加えたもの。
高品質、を連発していますが、この本「完全無欠なパフォーマンス」を目指すものなので、身体に良くなさそうなものは徹底排除するんですね。全て完璧でなくとも、ある程度の効果は見込める、とされていますし、私が実践した手応えもそんな感じです。
忘れてはいけないポイントは、コーヒーとバター・オイルをよく撹拌してミセル化(乳化)させること。ブレンダー、ミキサー、ミルクフォーマーなどが適し、ちゃんと撹拌すると「カプチーノみたいなふわふわの泡」ができます。そうすることで、摂取した脂肪がすぐエネルギーとして使われるようになるそうです。
バターコーヒーが断食のサポートに良い理由としては、
- コーヒーは「人を痩せさせる腸内細菌」のエサになる抗酸化物質、肥満の原因になる炎症を抑える抗炎症物質が豊富
- バターとオイルで良質の脂肪を摂っていると、脳は空腹感を感じない
- 一方で、身体は「タンパク質」か「炭水化物」が入ってこない限り脂肪を燃やして活動を続ける=断食による脂肪燃焼モードが長時間続く!
脳と身体の生理的メカニズムを利用して、
脳には 「エネルギー足りてるよ〜」
身体には「エネルギー足りないよ〜脂肪燃やしてね〜」
という指示を与える感じでしょうか。筆者はこれを「バイオハック」と称しています。
自分にとってのベストな食事を探すための本
かなりのボリュームのある本なので、読了直後は「で…実際なにをすればいいのだ…?」と思いました。何度か読み返して、自分が取り入れられるものを考えました。
この本は、筆者が膨大な時間とお金をかけた記録のおすそ分けです。これを参考にして、自分を健康にする食材、不健康にする食材、太るもの、痩せるもの…を探っていくのだと思います。
私は、「痩せたい!」というモチベーションだったので、バターコーヒー+糖質制限 というエッセンスだけを取り入れ、本の中で「ややリスク」とされている食品も摂取しています。
この本の冒頭から、引用します。
本文中には 、僕はどう完全無欠ダイエットを活かしてきたかを示す 、個人的な話やエピソードをちりばめてあるが 、あなたが自分なりにアレンジして実践できるようになったら 、まったく無視していただいてかまわない 。どうか 、「自分の感覚がいちばん大事であること 」を 、「僕も含めて誰かに効くことがあなたにぴったりの方法とは限らないこと 」を、お忘れなく 。ただし 、中心となる原理は同じだ !
−はじめに 痩せてIQがアップする食事 - 30万ドル以上を費やしてわかったこと > 位置117
痩せるのみに留まらず、調子良く生きる!バリバリ働く!ことにも大いに参考になる本だと思います。
全てを書くわけにはいかないので、「シリコンバレー式の食事」「完全無欠ダイエット」に興味のある方は是非一読ください。
この本では著者=アメリカ人・マッチョなアレルギー体質・中年男性の例ですが、私のブログでは日本人・アラサー女子の実践例を、興味のある方の参考にして頂ければ、幸いです。